「なるほど、それではいっしょに確かめに行こう。」
「とんでもありません。もうすぐここもこわれるのです。
そんなことより、早く逃げなければ…。」
ふるえているウサギを背中に乗せて、ライオンは森の中に向いました。
ウサギは生きた心地もなく、目を閉じていました。
森に近づくにつれてだんだん静かになりました。
ウサギは、地面がこわれて世界に音がなくなってしまったと思いました。