おはなし1・天上天下唯我独尊

 男の子が生まれたとき不思議(ふしぎ)なことに天から清らかな水(甘露:かんろ)が降り注ぎました。また、さわやかな風が吹き、太陽はいつもにもまして明るく輝(かがや)きました
 あらゆる動物はあらそいをやめ、鳥たちが、美しい声で、さえずりました。

 男の子は、生まれてすぐに自分の足で立ち上がり、七歩あるいて、右手で天、左手で地をさして
「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」とおっしゃいました。