マーヤーがふしぎな象の夢をみてから一年ちかくがたちました。そろそろ赤ちゃんが生まれるころになったので、マーヤーは故郷(こきょう)に帰って赤ちゃんを産むことにしました。
 故郷に帰るたびの途中(とちゅう)のルンピニーの森で休んでいるときのことです。
 マーヤーが花をとろうと木の枝に手を伸ばしたところ、突然(とつぜん)、産気(さんけ)づきました。
 そして、そのまま、何の苦しみの痛(いた)みもないうちに玉のような男の子が生まれました。 シュッドーダナはたいへん喜んで男の子にシッダールタという名前をつけました。

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