マーヤーのみた夢とは次のようなものでした。
「高い天の上から6本の金色の牙(きば)を持ったそれは美しい、まっしろな象が降りてきました。そして、もっと驚(おどろ)いた事にその象は私の右の脇(わき)からおなかにはいったのです。
すると、体のまわりに光の輪(わ)が広がったかと思うと天に浮(う)かんでいるようなすばらしい気持ちになったのです。」
「これは、もしかすると何か天のすばらしいいのちがマーヤーに宿(やど)ったのではないか。いや、そうにちがいない。」こう考えた、シュドーダナはえらいバラモンに占いをしてもらいました。
バラモンたちは「これはなんとおめでたい、マーヤー様は、天の偉大(いだい)な定(さだ)めを持った方を身ごもられた。きっとりっぱな男の赤ちゃんが生まれるでしょう」といいました。