むかしむかし、ヒマラヤの山で修行(しゅぎょう)する一人の行者(ぎょうじゃ)がいました。 なまえをスメーダ(善慧・ぜんえ)といいました。 スメーダはもともと、とてもお金持ちで、すがたや、かおかたちの美しい人でしたが、豊かさや見た目の美しさではこの世の悩(なや)みや苦しみは解決(かいけつ)できないことを知り、すべての財産を人々に分け与え、一人で修行の旅に出たのでした。

 スーメダは、深い思いをめぐらせて、仏様になる修行について考えをめぐらせました。そして、長い時間の末に、仏様になる道を見きわめたのでした。

 それから、気の遠くなるような長い時間、菩薩はありとあらゆるものにうまれて、修行を積みました。
 そしてついにゴーダマ・シッダールタ という名の人間として、人々を導(みちび)き、迷いの世界から救うために、人間界に降りられました。

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